こんにちは。
今回は脳梗塞や脳出血の後遺症である、運動麻痺が良くなるのかどうかについて考えていきたいと思います。
結論ですが
- 改善するものもある(完全にもとに戻るは現状の医学では難しい)
大きな違いは、脳の損傷がどこに起こっているかが重要になります。
これにより運動麻痺の回復に大きな違いが出てくる可能性があるのです。
運動麻痺の回復条件
運動麻痺が起こる原因である神経がどれくらい傷ついていくのか、が一番大事になってきます。
運動を行う神経の線維が、90%程度損傷している場合、細かい運動を行うことは難しいというのが現状です。
しかしながら、完全に動かないというわけではありません。
運動を起こす神経は、反対側の手足に命令を出します。しかし、人間の身体には使われていない神経の線維があるといわれています。それが同側に命令を出す経路です。
つまり運動を起こす神経は、通常は反対側に80%程度、そして同側にも20%程度の経路を持っているんです。
そのため例え、運動麻痺が重度であっても、脳は日々変化するものです。積極的に必要な神経を使う練習を行うことによって、元通りに動くようになるまでは行かなくとも、動きが改善することがあります。
足の機能は手より改善しやすい
足に関しては、運動を起こす神経が手よりも少ないといわれています。そのため歩くなどの足を使う動きは、別の神経を使っているため改善しやすいのです。
特に体重をかけた際に、支える役割が足になります。それを毎回考えながら行っていては、ゆっくりとしか動けなくなってしまいます。
私たちの体は、「勝手に」体重がかかると足に力が入るようになっているんですね。この能力は運動の麻痺とはまた違い、小脳という部分が大きく影響しています。
自分では足に力が入れれないけど、立ってはいられる。これは足に力が入っているから立っていられるんですね。
こういった働きをどんどん脳に教えていくことが大事なんです。
そのためには、正しい運動をできるだけ回数をこなし、休憩しながら行い、睡眠をとることが重要になってきます。
脳が損傷しているため、どうしても前と全く同じ考え方や体の動かし方では、運動を行うことは難しいのです。足に力が入っていない感じがするから怖い、と感じる方も多いです。
しかしながら、脳はある程度今までは勝手に動きを作ってくれていました。今の体の状態でどうやったら最大限の動きができるか、これを学習していくことがとても大事なんですね。
現在の体の動きと、潜在能力をしっかりと評価して、目標に向かって練習していくことがとても大事になってきます。
つまり脳の変化を積極的に起こしていくことが大事になります。
6ヶ月を超えると入院していた時よりも自然回復の要素が乏しくなるため、改善を感じにくくなるかもしれません。しかし、入院時にはできなかったことも脳が変化することによって、身体の動きに変化が起こりできるようになることもたくさんあります。
最後は諦めずに、目標をしっかりと定めて練習していくこと、これに尽きると思います。
お体の状態の評価と潜在能力を引き出すサポートをさせてください。とても簡単なことではありませんが、一人では難しいことも一緒になら行えます。
ぜひ一度ご相談ください。