皆さん読んでいただきありがとうございます。
今回は、装具を使用されている方も多いと思います。よくご相談を受けるのが、「このままつけ続けていいのか」や「装具が重たい」などです。
メリットとデメリットは当然ありますが、
今回はメリットについて、説明していきます。
装具について
まずは装具の役割について理解しておく必要があります。
ここを目的とした場合の装具の最大の役割は、運動の自由度を制約し、運動制御を単純化することであると言われています。
簡単に説明しますと、自分でコントロールしなければならない関節の数が減るんですね。
すると、三つの関節をコントロールするよりも一つの関節だけをコントロールする方が簡単な運動になるということが想像できると思います。
足は股関節、膝関節、足関節の三つの関節があります。
足首につける装具は、足関節を固定することによって、股関節、膝関節で行われる曲げる伸ばすといった運動だけになりますので、比較的運動が単純になるというようなメリットがあります。
装具の持つ機能
装具のもつ運動の制約としての役割を果たすためには、
- 関節をしっかりと止めること
- 運動の方向をしっかりと定めること
この二つがとても重要になってきます。
例えば装具の中で、かかとが浮いてしまっていたり、足首が内反してしまっているような状態では、関節をしっかりと止めることができていません。すると足首もコントロールしなければならないですし、足首から股関節、体幹といったところまで、運動が伝わってしまい、結果的に運動が難しくなってしまいます。
そのためしっかりと足首が固定できているということが必要になってきます。
そしてしっかりと固定出来る事によって、足首の曲げる伸ばすといったような運動がしっかりと方向が定まるといったようなメリットもあります。
しかし、足首を完全に固定してしまうのは、場合によってはデメリットとなることも考えられます。なぜなら歩く時には私たちはしっかりとつま先に体重が乗る必要があります。
これは足首がしっかりと正しい方向に曲がることが重要なんです。
もしもこの時に足首が曲がらないように固定されていたら、つま先に体重を乗せることができなくなるまたは、膝がガクッと曲がってしまうなどの現象が起こってきます。
足首を固定するとその上にある膝関節の安定性につながります。
三点固定の原則といいますが、図をご覧頂いた方がわかりやすいかなと思います。
装具を使うと歩きやすいのはなぜ
装具を使うと歩きやすいから、装具を作成し、ご自宅でも使われるのだと思います。
ではなぜ装具を使うと歩きやすいのでしょうか。
それは、図でご覧ください。
踵がつくと踵を起点に体全体が前に回転する力が働くんですね。
すると、身体は前に進むことができます。しかし、この時に膝の力が弱かったりすると、膝がガクッと折れたり、お尻が引けてしまうんです。
また、装具を使用していることで下肢首のコントロールが比較的必要なくなります。すると、足回りの筋肉を使わなくなり、筋力低下が起こってしまい装具なしでは歩けないと言ったような状況にもなりうるわけです。
装具を使うと歩きやすくなるのは間違いないことなのですが、装具を使用して行う歩行では歩く+作業を行ったり会話をしたりする。
装具なしでは足の筋力をしっかりと使った練習を行なっていくことが必要になります。
寝ている時も、すぐに動かなければならない時にも装具を使用していない場合が多いと思います。その時のために足の筋肉の使い方の練習をしておくことが非常に大事です。
装具を使用しているとやはり使わない筋肉が出てきます。そして装具を使用することが通常になってしまい、そこに追加して代償的なお尻を引く、膝が強く伸びてしまうなどの現象が起こってきてしまうのです。
もしもこういった悩みやご相談がある方はぜひ一度連絡いただけますと、サポートできるかと思います。ご連絡をお待ちしております。
最後までありがとうございました。