こんにちは。

近江一文字愛知豊橋店の理学療法士 戀田祐司です!

滋賀県に本店を構える「杖専門店 近江一文字」の正規代理店です。

当店には、杖専門店として介護保険ではレンタルできないけど、多岐にわたる悩みに対応することができる「理学療法士監修」の杖を多数取り揃えております。

理学療法士とは?
理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれます。ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。

日本理学療法士協会HPより引用 

同時に脳梗塞・脳出血(以下:脳卒中)に対する自費リハビリ施設でもあります。

今回は脳卒中後に生じる「歩行障がい」に対して、関わりの深い「さまざまな杖」について紹介していきます。

それぞれ一人一人の悩みに合わせた杖を使わなければ、杖の持っている本来の効果を発揮することができません。

でも

  • え?杖っていろんな種類があるの?
  • 杖を使うとどんな意味があるの?
  • いろんな杖あるけど、どれも一緒じゃないの? 

といった相談をよく受けます。

そこで本記事では、脳卒中患者さんにオススメの杖を知って「自分にあった杖」を選択できるために必要な情報を皆さんに共有させていただきます!

【杖にはいろんな種類があるって知ってました?】

実は杖って言っても

  • 1本足の杖
  • 多点足の杖

大きく二種類あり

1本足の中にも

  • 持ち手がT字型のもの
  • 持ち手が人間工学的に作られたもの
  • 折りたたみできないもの
  • 折りたたみが可能なもの
  • 松葉杖
  • ロフストランド杖

といったようにたくさんの種類があり、

多点足の杖にも、

  • 3本足
  • 4本足
  • 6本足

のものがあり、

  1. 先が可動するもの
  2. 先が固定されているもの  

といったようにさまざまなものがあります。

これだけの杖があるということは、

それぞれの杖にメリットもあり、デメリットも同時にあります。

こんなに杖の種類があるって知らない方も多いですし、
(恥ずかしながら杖専門店を始めるまでは、私もほとんど知らなかった…)足の本数も違って、触って使ってみてもよくわからない…、

しかも最近ではネットで買う、カタログで買うといった実物を見ずに入手することもできる一方、

その中からご自身で「自分にあった杖を選ぶ」ってものすごく難しくありませんか?

ここからの内容を読んでいただくと、まずどんな杖が自分にとっていいのかな?という判断指標になるかと思いますので、

次に当店が取り扱いしている杖をご紹介していきます!

それぞれの役割やメリット・デメリットについて紹介こちらのHPのブログが参考になります!

当店で取り扱う杖

当店では1点杖は折りたたみ、折りたためないもの、持ち手が特殊な形状のもの、通常の持ち手を工夫したオリジナルのもの、松葉杖やロフストランド杖

4点杖では根本が可動する4点杖や可動しない3本足杖、4本杖まで、様々なニーズにお応えできるように取り揃えています。

ただ、たくさん杖があって、どれを目当てに購入しにこればいいかわからないというお声もいただくため、ここでしっかりとご紹介させていただきます。

一本足の杖タイプのご紹介

まずは1本足タイプの杖をご案内させていただきます。

この一本足タイプは、ある程度のバランス能力があり、歩行時の負担や速く遠くまで行けるようになるために杖を使いたい!という方にオススメです! 

琵琶瑠璃(T字杖・折りたたみ可)

一本杖の中でも特に軽く、通常アルミ素材のことが多いのですが、
持ち手をゴムカバーに変え、握りやすい形を追求し、折りたたみを実現したことで、

  • 軽量
  • 衝撃吸収に優れる
  • 折りたたみにより携帯性が向上
  • 手や肩の痛みの予防が期待できる

といった杖になっています。 

よく折りたたみの杖は壊れやすいのではないか?と聞かれますが、

竹をイメージしていただくと、節が多いほどパーツごとにかかる負担が分散するため、折りたたみできない杖と比較して壊れやすいということはありません。

クラッチケーン(T字杖・折りたたみ可)

杖は握り込みをしてしまい、脳卒中後には「連合反応」と呼ばれる「非麻痺側に力を入れると、麻痺側の筋緊張が高くなってしまう」という現象を誘発してしまうことがあります。

この杖はL字型になっており、

握って支えるというよりも、「押して支える」ということが可能な杖となっております。

これにより、脳卒中後の握り込みによって「杖を使うと、麻痺側の上肢が曲がってしまう」という現象を軽減する効果が期待できます。

オッセンベルグステッキ(T字杖・折りたたみ不可)

一般的な折りたたみができない杖でアルミ製。

持ち手が握りやすい形で工夫されており、歩行中に過度な力が入らないといったユーザーの声も多数あり。

ある程度重量があるため、一本杖でがっつり体重を預けられる杖が欲しい!という方には、折りたたみよりも非折りたたみ型のこういった杖がオススメです。 

ワンタッチステッキ(1本足杖・折りたたみ不可・持ち手が特殊)

こちらは通常の杖では身長に合わない、という方でも使えるワンタッチステッキ。

ボタンひとつで長さを自由に変えられるため、煩わしい長さの微調整が容易に行えます。

T字では持ちにくい、という方や

握力があまりないご高齢の方でも持ちやすいグリップとなります。 

またこのワンタッチステッキがすごいのが、段差などでの新しい杖の使い方ができるということです。

本来は杖を使っていると階段では、逆に不安定になってしまうことがありますが、この杖は…

パワーステッキ2G(1本足杖・折りたたみ不可・持ち手、杖先が特殊)

こちらは、特殊な杖で

人間工学に基づいたオリジナルの持ち手と、足関節の動きを模倣した他にはないゴム先、

そしてアブゾーバー機構による衝撃吸収と、前方への推進力の補助など

様々な機能が搭載された杖になっています。

一本足杖が持つ、歩行速度↑、歩行距離↑、エネルギー効率の向上などの効果がさらに期待でき、一度使った方はこれ以外の杖は考えられない、とおっしゃるご利用者様もいらっしゃいます。

松葉杖

こちらは一般的な松葉杖で、主には両側で用いることがほとんどです。

脇と手で支える2点固定式の使い方となっており、1本足杖の中でも免荷重率が高くなる杖です。

パワーステッキ7G(ロフストランドステッキ)

ロフストランドステッキと呼ばれる種類で、前腕と手掌の2点で支えるため松葉杖と比較すると、腋窩神経麻痺などの神経症状は起こりにくい杖です。

それでいて、非常に免荷率が高く、片側の下肢の筋力低下や機能障害などがある方で「杖を使って、足の代わりにしっかりと支えたい」という方におすすめの杖。

映画でも用いられたり、海外では登山なんかにも使われる杖です。

それでいて2つに折りたためて持ち運びの携帯性も⭕️

Screenshot

多点足の杖タイプのご紹介

こちらはバランスに自信がない方、バランス能力が低下している方にオススメです!

クアッドケーン(4本足、カーボン製、杖先が可動)

4点杖でしっかりとした支え感が必要な方におすすめの杖です。

重たくなりがちな4本足杖ですが、カーボン性にすることで軽量化を実現。従来品より3割程度軽量化されています。

杖先が可動するため、4点杖が良いが麻痺側を超えて非麻痺側を出せる程度の歩行能力がある方には特におすすめです。

一方、バランス能力が低下しており杖を手すりの代わりのように垂直に支持するタイプが適切な方にはオススメできません。

クアッドケーンJr.(4本足、アルミ製、杖先が可動式)

新商品です、画像や詳細は準備中

楽スマスリーベース(3本杖、アルミ製、杖先が可動しない)

こちらは3本足の杖となっており、4点杖ほどは大きな杖じゃなくても良いが、杖先が可動しない軽量な多点足杖が身体機能に適している方におすすめの杖です。

こちらは前型歩行ができる方よりも、揃い型の歩行をされる方におすすめの杖となります。

アルミ製で3本足なので非常に軽量です。 

H2 どれも一緒じゃ無いの!?杖を選ぶときのポイントはこれだ!

杖を選ぶにあたって重要なポイントがあります。

それが、

何を目的に使うのか?

です。

それによって1本足なのか、4本足なのか、それとも折りたたみなのか、折りたためないタイプなのか

どんなタイプを選ぶべきなのか?
が決まってきます。

この選択を誤ってしまうと、せっかく杖を買ったのに「意味がなかった」といったことにつながってしまいます。

何を目的に使うのか?考える上で絶対に知っておくべき知識があります。

知識がないまま、お勧めされた杖だけを購入しても、本当にそれはあなたにあった杖なのでしょうか?

1本杖を買ってみたけど、思うように歩けない…、4本杖の方が安定してるけど外出するにはちょっと…といったご相談を多く受けます。

杖のタイプを間違えると、意味が無くなってしまいます。

杖のタイプを選ぶにあたって必要な知識をとてつもなくわかりやすく紹介してくださっているのが、こちらのサイト(針谷さんのページ)

です。

脳卒中当事者の方も、また関わる方全員が知っておくべき知識が詰まっています。

杖のタイプが選べたら、あとは用途やさらに期待する効果で選ぼう!

杖のタイプが選ぶことができたら、最後は使いやすさであったり、特別な形式の杖がもつ効果を期待して選ぶ、といった最後の選択になってきます!

こればかりは、「一度手に取っていただくことが一番」なのです。

なかなか手に取るのが難しい、といった方には「当店のカウンセリングからオンライン販売」を行っています。

理学療法士に相談して、現状からどんな杖が最適なのか?を一緒に決めていきたい!という方は、

ぜひこちらのラインから、

オンライン相談も可能ですので、ご連絡お待ちしております!

まとめ

杖にはタイプがあり、その中にも様々な種類があります。

自分にあった杖を選ぶのは非常に難しく、昨今では通販もあるため手に取らずに、自分に合うものなのかを吟味せずに買ってしまうことも少なくありません。

杖の効果を知り、杖のメリット・デメリットを理解した上で、

自分にあったタイプ、そしてその中から自分にあった杖を選ぶことが重要です!

脳卒中後の杖の効果やメリット・デメリットについてわかりやすく今回解説してくださっている東京都の脳卒中専門自費リハビリBRAINさんです。
杖の種類を間違えてしまわないためには、「なぜその杖を使うのか?」の根拠があるかどうかが重要です!

BRAINさんは、エビデンスに基づく適切な知識とアドバイスをもとに脳卒中当事者の方に、自費リハビリを提供している専門施設となります。

杖についての理解を深めて、「転ばぬ先の杖」だけでなく「最適な杖を使い生活を豊かにして」いきましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました!