今回は脳卒中のリハビリによく使われる電気刺激について解説していきます!

リハビリの中で使ったことのある方も多いのではないでしょうか?

効果的に活用していくためには、種類や一般的な効果を知っておくことが重要です!

電気刺激の種類とは?

まずは電気刺激の種類です。

電気刺激は大きく2種類に分けられます。

経皮的電気刺激

神経筋電気刺激と経皮的末梢電気刺激に分かれます。

神経筋電気刺激は、オンとオフがあるタイプで、

  • 廃用
  • 筋力低下の予防
  • 筋力向上
  • 痙縮抑制
  • 神経筋再学習

に効果があるとされています。

経皮的電気刺激は、持続的に電気刺激が与えられるタイプで、

  • 鎮痛効果
  • 痙縮の改善
  • 末梢循環の改善

などに使われることが多いです。よくある家庭用低周波はこちらのタイプになります。

機能的電気刺激

力を入れようした時に、脳から筋肉に伝わる電気信号(筋電図)を拾い、電気刺激が流れるタイプです。

  • 運動障害
  • 運動パフォーマンス
  • 痙縮
  • 歩行の改善

に効果があるとされています。

当施設にあるIVES+もこちらになります。

電気刺激はリハビリで使ったほうがいい?

脳卒中ガイドライン2021に記載がありますが、

と、脳卒中リハビリにも推奨されています!

電気刺激の効果は?

上肢と下肢それぞれで効果がわかっているものがあります。

それがこちらです。

上肢と下肢両方とも効果があることがわかっています。

ただ、パラメーター(設定)がとっても大事になってきます。

参考にした文献や目的によって分けていく必要があります。

ただ、設定するときにある程度の電気刺激の特徴そして強さとパラメーターによる効果・基準を覚えておくと、設定を一人一人に合わせて行うことができるようになるかと思います。

電気刺激のパラメーター

電気刺激の強度設定には特徴がありますが、これを強さー時間曲線(SD曲線)といいます。

当施設にある電気刺激は図の中ではこちらになります。

また目的に応じてある程度この表の中で、どれくらいの設定が良いかが決まっています。
(あくまで一般的な参考です)

となりますので、当施設では電気刺激を使う目的と一人ひとりの体の状態に応じて細かく設定しています。

まとめ

電気刺激療法は、目的とする動きをしてくれる筋肉に流すことで、「ご自身で動かす」ためのサポートを電気が行なってくれるというものです。

重度麻痺の方から軽度の方まで幅広く用いることができます。

ただ、ビリビリ感が苦手など人によっては使うのは…という方もいらっしゃいますので、説明し同意を得た上で使っていくことになります。

また歩行中に足首が上がりにくい…という方にも、IVES+を用いることがあります。

その場合、こういった効果が期待できます。

参考にしているリハビリをベースに、

歩行練習の効果をより高める効果を期待できますので、当施設でもこのような場面で積極的に活用しております!

最後まで読んでいただきありがとうございました!